1883年。インドネシア:スマトラ島で地質を研究している学者:ロジャー・バビークは、48キロ離れているその対岸に位置する火山島:クラカトア島に注目していた。
身体に感じる地震も、頻繁に起こっており、その数は日増しに増えていた。
一方、その土地の管理者であるベアリング一家の妻:ジョアナも地震に不安を感じ、その地を離れたいと夫:ビレムに訴えていた。
しかしビレムは食物の収穫時期が近いこともあって、あまりジョアナの話に耳を貸さなかった。
──そしてその日(8月26日)はやって来た。クラカトア島の大噴火が遂に起こったのだ。
火山灰が降り注ぎ、その島から放たれた津波は、ものすごい勢いでスマトラ島を飲み込んでいく。観光客も、島の人も、全ての生活も流されていく。その光景は言葉では表現できないほどのすさまじさだった・・・・。
果たして学者:ロジャーとベアリング一家は、その大災害から逃げのびることができるのだろうか?